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イズシ作り -2016- 仕込み

あらパパさん

 北海道の食文化、飯鮓(イズシ)。
 食べる方々も少なくなった影響で、作る方も少なくなっている。
 市販されているイズシは、あらパパさんから言わせるとイズシではない。あえて商品名を付けるならば『魚の酢漬けイズシ風』が関の山。現代の食品加工で許可されている環境では、市販されているイズシの製造方法もある意味関の山なのかもしれない。

 そんな市販品を美味しいイズシだと思って食べている方々、本物のイズシを食べたら、味の深みや熟成のうま味、風味や食感なんかも全然違うので驚くことでしょう(逆に嫌いという方も少なくないかもしれません)。機会があったら本物を食べてみていただきたいし、作れる環境が(新鮮な鮭などの魚が入手or質の良い塩鮭を入手できる&寒い部屋or大きな冷蔵庫)あるなら挑戦してみていただきたい。
 あらパパさんはここ数年、いろいろと試行錯誤しながら挑戦しているので、気になる点や行程などの記録を何かのヒントにしてみてはいかがでしょうか!?
 
 そして、今日は今年のイズシ作りの分量と、昆布のうま味をどう使っているのかを公開します。 

 昨日、お世話になってる漁協さんより鮭♂をいただきました。
 氷詰になっていた発泡箱を開けると、10年ほど前に羅臼で購入した羅皇以来稀に見る、とても大きくギンギンの鮭が入ってました。あまりの立派さに一瞬、イズシにするのがもったいないと思ったほど…。感動しました。
 
 ということで、緊急イズシづくりを決行。

 鮭の他、シマゾイ、ガヤ、ホッケ、タコ、鮭白子も混ぜて漬けることにした。
 魚を捌き切り分け水に数時間さらし(一般的に数日水にさらすというが、そんなにさらしたら美味しくなくなると、美味しいイズシを作る漁師からの直伝)一晩かけて水を切る。分量は3789gだった。
 大根は1770g、人参とショウガで400g、山椒と唐辛子は43g、清酒が350g、ザラメ100g、麹400g、ご飯は残り物の玄米もプラスし1600g。合計8452g。そして合計の3%の天然塩(五島列島の手塩ゲランドの塩)254g。
 
 重石は原料の総重量と同等ていどの7.5キロを10日間ほど。
 その後は、追記(記事内の最後)で紹介。

 昨年の反省点も踏まえて、野菜の切り方や魚と野菜の比率も考慮して、ご飯(麹、塩、鮭、ザラメ入り)、魚(きっちり敷き詰め)、ショウガ人参はパラっと、大根(5㎜角×5㎝短冊)はパラパラっと層状に積み上げた。
 最終の3層分を残した頃、裏の公園から採ってきた笹の葉(ネマガリダケ)を20枚ほど側面に敷き詰め、3層分を敷き詰めたあと蓋として仕上げた(上部を抗菌する目的)。
 ※さっそくの反省点として、空気が入らないように押さえるなど並べ方も意識して積み上げる。最上部には中身が見えないほどのご飯を敷き詰める必要もある。
 仕込んでみて今回の比率がとてもよく感じた。
 昨年までは魚:ご飯:野菜:薬味の比率を3:3:3:1という目安で準備してきたが、今回の分量を見ると4:3:2:1の仕込み状態があらパパさん好みのベストかなと感じた。上記の反省点後を記入し考えた比率は4:4:2、薬味は塩と同じ考えで分量外とする。
 出来上がりの結果が楽しみだ。



 昨日は、仕事を終えてから買い物(足りない材料)をし、帰宅後魚を捌いたり後片付けしたり、全て終えるまで5時間。今朝は朝早く起きて野菜を切ったりご飯を炊いたり、漬け込んで片づけ終わるまで3時間。すべての工程(あらパパさん一人で)で合計8時間の仕事でした。
 漬物作りは、お金もかかるし、労力もかかるし、出来上がりまでの時間もかかるので、好きでなければやってられないことなのかもしれない…。
 食べることも作ることも大好きだという、少々変わり者の方じゃないと、現代の飽食時代では挑戦しようという試みも、伝統を引き継ごうという気構えも、続かないのかもしれない。
 あらパパさんは自称(他人からも)変わり者です。次世代へ継承するための伝承者として、いろいろとこだわりながら、今後もさらに腕を磨いていきたいと思う。



 そうそう、昆布のうま味をどこでどう使うか!?
 本物のイズシは、発酵によってタンパク質からうま味を作り出す食べ物です。なので化学調味料がなくともうま味は自然と出てくるものです。ですが、嗜好性が高まった現代人の舌を満足させるには、それだけでは足りなくなってきているのでしょう。

 そこであらパパさんは考えた。
 タコや白子のようにボイルが必要なものの他、魚を処理するときにでる骨などのアラを活用し昆布も加えて濃厚のダシをとる。そしてその濃厚ダシでご飯を炊く。すると、とてつもなく美味しい鮭の入ってない鮭飯が出来上がります。おこげもできます。
 
 そのご飯を使って作るあらパパさんのイズシこそ、現代で稀に見る本物のイズシではないかと自慢しちゃいたい^^v


 
 仕込み後の注意点!!
 漬け込みの環境(気温)と日数を考えなくてはならない。
 北海道はデッカイドウ。東西南北、気候が全く違う。
 昨年は浦河、今年は稚内。現在でも5度以上の差がある。
 イズシ作りに5度の差はデカい。
 しかも温度は低い方が良いと勘違いしている方も少なくない。
 なので、気温の高い浦河では35日目で口切する方もいるけど、寒い稚内では40日、いや45日は必要かもしれない。気温が低すぎると発酵が弱くなりイズシにならないので、あまりにも気温が低すぎるのであれば何か工夫しなければならなくなりそうだ。
 
 とりあえず45日後の12月23日、天皇誕生日に開ける予定にしとこう。

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 【追記】
 今年の稚内、外気温が低い(1度~4度)ので、屋外にある簡易倉庫から、脱衣所の床下(基礎内部を大根やニンジンを保管する室として使用している)に移動した。温度はここ数日13度~14度おそらく5度前後で一定している。イズシ作りにはちょうど良い環境ではないかと思う。
 この環境であれば、35日~40日後には食べられそうです。

 【追記】
 保管場所を移動したのは正解かもしれない。
 外気温が一時的に大きく(大寒波が来て-10度になった)変化しても一定(12度~14度 5度前後)でいられる環境はとても良い。
 仕込み後10日目、上がった水を味見。イズシの味がする。
 イズシの味がしたのは昨年と同じだけれど、鮭の質が良いものだったためか、他の魚(ソイとホッケ)の質の影響か、脂のトロッとしたこってり感が強かった。
 とりあえず、7.5キロの重石を追加したが、脂分が多そうなので30日目ごろにはさらに7.5キロの重石を追加し、原料総重量のほぼ3倍の重石を最終的に乗せて仕上げたいと考えている。

 11月の検査も終え、浜のかあちゃん達のつくるイズシの保管方法や保管温度、さらには重石の量なんかも気になり昆布の検査以外にも目を凝らし観察した。(場合によっては聞いたりした)
 保管方法でなるほどな!と思ったのが、利尻の鬼脇でのこと。
 浜のかあちゃんのイズシの木樽には縦長の段ボールが巻きつけられ紐で固定されていた。聞くところによると、重石(浜から拾ってきたドンベ石)がひっくり返らないように押さえているのだそうです。
 それと保管温度は少し高くならないと美味しく漬からないので、保温も兼ねて段ボールを巻くのも大事だという。やはりイズシ作りは寒さが大事(0度前後5度以下)だという部分は、いささか間違った伝統と情報が伝わってしまってきているのではないかと改めて感じている。(浦河の川潟商店で教わった、イズシは常温、切り込みは冷蔵を思い出す)
 重石の量はそれぞれ出来上がりのこだわりで違いはあるのだけれど、宗谷の昆布検査の時に、大きな樽に漬けたイズシに使っている重石が小さかったので聞いてみた。
 質量はどのくらい漬けているか本人も分かってなかったが、始めは7.5㎏、上がった水が濁りだしたら重石を追加して、さらに10日くらい経ったらさらに増やして最終的には30㎏のせるという。
 なので、おらほでは質量8㎏前後なので、7.5㎏をのせ10日後に15㎏、そして30日目にもう一つ追加し合計22.5㎏にし10日後の40日目に口開けしてみようと思う。
 そんな予定でいた20日目、重石の追加はしないが、上がった水を確認してみた。
 ドロッとした白いものが一部に浮いている。
 掬い取って確認したらカビではないようだ。
 匂いを嗅ぐとまさしくイズシ。魚の脂が発酵しているのだろうと思う。保管場所と温度は今のところ間違いないようだ。
 
 12/8追記。
 漬け込みから30日目、7.5㎏の重しを追加した。総重量は22.5㎏。水分のないパンパンのイズシを好む方の話を聞くと、かなりの重さをかけるようだけど、あらパパさんはある程度しっとりした感じのイズシが好きなので、原料に対し3倍程度の重石で止めておくことにする。
 日々の気温も毎日がマイナス温度ですが、脱衣所の床下は現在も12.5℃5度前後と良い環境だ。この分だと40日で確実に漬かっていることだろう。上がった水の味を確認すると、20日目に味見したイズシの味よりもさらに完成度のました熟成具合の味がしていた。
 今年は期待大だ!
 
こんぶログ~イズシの記録
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Posted byあらパパさん

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