繊維の固さやダシの出かたを確認
久々の『こんぶの実験』カテゴリー記事です。
昨日、利尻島の養殖昆布の製品づくりに関する指導会が無事に終了しました。
部下君も日に日に度胸がついてきたような感じもしますが、漁業者からの質問に対して、頭の中が真っ白になったり、大汗かいたりしている姿が何とも愛おしい。
この写真は、真面目に?聞いていたはずの漁業者が、説明会最中にFBに投稿した画像です
さてさて、今年の養殖昆布は昨年の長い昆布に比べて短めです。
裾枯れが進み短くなってきているということは実入りが良いということ。
質はとても良いです
ただね、北海道宗谷管内の稚内周辺だけが、悪天候続きで〝太陽〟が顔を出してくれない。おかげで、増産と言われる稚内の天然昆布は全船出ることはできてないようだし、利尻礼文の養殖昆布の水揚げも昨年に比べ大幅に遅れている。
無理して水揚げすると、天候の急変で仕上がりが悪くなり、品質(見た目や等級)を落とす事にもなってしまう。
今年の説明会では、各地区そのようなサンプルを持参する漁業者が多い。
干しきれなかったり、雨が当たったり、作業工程に余計な仕事が加わると、昆布が荒れ(うま味成分が析出し白くなる)てしまうのです。下の画像のように真っ白。
こうなると、色艶よく乾けば最上級になる昆布も、最下等級にまで落ちてしまうのです。
勿体ないですよね
今回の説明会に持参されたサンプルを頂いてきて、あらパパさんが気になっていたことを確かめるため、『日本一高価な利尻昆布を、日本一手間暇のかかる羅臼昆布の製品工程で製品化』してみることにしました。
あらパパさんの大好きな
実験です
乾いた利尻昆布を適度に湿らせてからゲートル巻に。
一晩、ゲートル巻の状態でアンジョウさせてた利尻昆布を伸ばし、さらにアンジョウ。
重石もしっかりと。
永く気になっていたこととは、昆布のダシの出やすさ(時間)と繊維の固さ(水戻し後の柔らかさ)。
昆布の種類の違いなのか、はたまた作業工程でのことなのか!?
考えるだけでなく行動することで、今まで見えなかったものも見えてくるはずだ!!
こういった行動から、何か面白いことが始まったら楽しいだろうね。
そうそう、以前にも何度か紹介した『おらいの昆布』。
この焼き昆布を作っている利尻の昆布漁師から賄賂を渡された。ありがたく貰った。
同世代のこの方、製品作りや今後の昆布漁師のあり方とか、いろいろと情熱を持った方。
何かを変えるには、情熱を持った方々の力とか行動が絶対的に必要なんですよね。
どのように変わるのが良いのかは別として、協力できることは協力したい。
例えそれが、あらパパさんの仕事に対して小さなマイナスになる事でも、近い将来大きなプラスになる事であるならば…。なんぼでも。