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漁業者個々の努力と差

あらパパさん

9月の昆布検査も一回りし、10月の昆布検査が始まったところで、いつもの葛藤が…。

 

ってかさ、リシリコンブって〝長切こんぶ〟なんだよ。

長切とか元揃とかとかの用語の定義って知ってるかい。

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長切こんぶって伸さなくて(伸展してとは書いてない)イイ規格なんだけど、長切こんぶ仕立てのリシリコンブは、昔々から1等2等の伸しを良くしましょうという製品指導を行ってきているわけよ。地域によっては4等まできれいに伸ばせと…。(あらパパさんも3年間してきました)

 

いつから誰がどのような経緯でそうしてきたのかは、あらパパさんは分かりません。

推測でしか考えられないけど、羅臼や真昆布に並ぶ高級ダシ昆布ということで、見た目が華奢(きゃしゃ)な利尻昆布を少しでも大きく見せるために消費地から要望されて行ってきた指導なのか。はたまた、元揃・折昆布を長年経験してきた検査員が、必要以上の指導を行ってしまったものなのか、それとも、結束の際に割れないよう、生産者自身の努力で伸ばすようになってきたのかは分からない。

だけどね、伸ばさなくてもイイ規格だから伸ばす必要はないですよと、今更になって指導も検査もできない。販売流通、価格だって変わってくることだからね。

 

それなのにさ、伸ばす作業に時間がかかるから生産量を増やすことができないとか、伸ばすと色が変わるとか白くなるとか割れるとか、母ちゃんの機嫌が悪くなるとか、色々と理由をおっしゃる方々がいらっしゃいますけど、だからといって伸ばさなくても良いということにはならないじゃないっすか。

もし、伸ばさなくてもイイというような規格と検査を行いたければ、ごちゃごちゃ四の五の言う前に、自分の所属する漁協単位(消費流通、管内漁協の理解も含め)でもいいから、そのような決まりを作ってくれ。そしたら、あらパパさんもそのように指導するし検査もする。

 

漁業者のお手本を見せなければならない方々が、部下君のような新米検査員にまで呆れられるような製品を混入させてるなんて、情けな過ぎるよ。

見てみろこの昆布、全くのボッコ(棒のこと)じゃねーかよ。 DSCN4785.jpg

 

これが1等に入っていたというのだからあらパパさんもびっくらこいたさ。

かろうじて一葉の重さはあったけど、色は悪いし、耳刈りは葉元から入ってるし、裏を返せば虫は喰ってるし子のう斑もついてる。

ちょっとした間違いでも入るか普通、こんな昆布。

 

検査さえ通ればそれでラッキーと思う生産者と、買う立場になって様々努力をしながら良い製品を作る生産者とでは、同じ規格や等級の中でも個々の差は大きく広がってきています。


若者か年配者か跡継ぎがいるのかでも差はあるかもしれない、けれど、後継者のいない年配者と言えど、できる限りの努力と情熱をもって生産している方もいらっしゃいます。

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夾雑物防止、干し作業の軽減、乾燥機への搬入も即座に対応できるように設置した新たな形の干場。

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余計な伸し作業がなくても艶が良く綺麗な仕上がりになっています。 P7227688.jpg

 

他の地域から新たな世界へ飛び込んだ漁業就労者は、独自に作り上げた伸ばすための器具を工作。

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まるでお札でも束ねたかの様にきれいな仕上がり。 写真 2017-08-12 13 29 59

 

自分で作れないのなら、そのような器具を買うしかない。

施設や資材を整えることも必要不可欠。

 

入れる本数にもよるけれど、比較的直ぐに温まり柔らかになり伸ばすことが出来る。

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価格は10万円ほどで購入できるそうです。  DSCN4368.jpg

 

〝漁業者の努力〟と〝量より質を考えた昆布製品〟の差別化(分別化)は、今後絶対に必要になる。

そうしなければ、やる氣のある若い生産者は育たないし、何言っても聞く耳持たない年配者の生活も守れなくなる。

 

一つのルールでは今の時代何事もまとまらん。



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Posted byあらパパさん

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