幻の魚、イトウの産卵
こんぶログを始めて9年目の春。記憶は定かでないけれど、ブログを始めた頃からのブロ友さんで、今はFB友さんとしてつながっていた北海道稚内市の方。稚内へ越してきて2年目の春に運命の日が訪れ、お会いすることが出来ました。
昨年の春、この方のFBに投稿された幻の魚イトウの産卵写真を見て、アラフィフおやぢのあらパパさんは、子供の様に興奮した覚えがあります。
その時〝見たい〟とおねだりをしたのですが、産卵時期が終わっていたので、翌年の春までお預けになってしまい、とても残念な気持になったことを覚えてます。
それでね、今年の4月末にも、この方がイトウの遡上写真をFBへ投稿したので、あらパパさんは即座に〝見たい〟とおねだりをしたの。
そしたら、これまた時すでに遅し、今回も残念ながら産卵時期が終わってしまったらしい。
またかーーーっ!! 悔しい~
運命を大事にするあらパパさんなので、これまた仕方がないな~と思い、今年も諦めようかと思ったのですが、〝別の河川ではGW前後でもまだまだ見られる所がありますよ〟と希望のお言葉が…。〝そこの河川で確認ができたら連絡しますね〟
案内してくれる約束をしました。
やったぜーーーっ!
一昨日の夜、連絡がありました。〝急ですが明日の朝どうですか〟と。
イトウの生態や生息場所は、地元の方でも誰もが知ってることではないです。
灯台下暗し。婚姻色で真っ赤に身体を染めた産卵中のイトウが、目の前を流れている河川で大仕事をしていることなど、全く知る由もなく山菜を採ってる方々も少なくはないのです。
撮影の腕が情けなく、しかも臨場感あふれる写真ではないけれど、あらパパさんが大興奮したその一部を紹介したいと思います。
今回ご案内いただいた場所は、道路脇から川を覗くと、十数メートル先に赤い尾や魚体を確認することが出来る環境でした。
そして、至近距離とは言えないけれど、背丈より高いネマガリダケの林を若干こいで行くと、数メートルの所まで近づくことが出来る場所もありました。
婚姻色で真っ赤に身体を染めた雄を間近で見たあらパパさんは、体内のアドレナリンが昆布ダシのように〝ジワ~〟っと染み出てくるのが分かるほどの大興奮。
真っ赤に染まった雄は、うっすらと赤く染まった雌の傍に寄り添ってました。
産卵時期の魚体変化(婚姻色以外)は、シロザケやベニザケやカラフトマスとは違い、鼻曲がりや背ッパリなどはなかった。
産卵床の穴掘りは、専ら雌だけの仕事なんだそうです。
魚体数が少なくなってきたとは聞きましたが、数十メートル置きにあちらこちらで産卵行動があったし、メスを求め彷徨う婚姻色の薄めな若い雄もけっこういました。
雄同士が近づいてしまうと、雌の奪い合いが始まったりするのです。
噛みついたり体当たりしたりする戦いの迫力は半端ないです。
〝カメラなど覗いてる場合じゃなかった〟というのをブレやピンボケ画像の言い訳にしたいくらい…。
産卵するときも、これまたシロサケなどとは違っているようで、口を大きく開けて一気に産むのではなく、少しずつ何度かに分けて生んでるのでしょうか…。
魚体を小刻みに震わせて一瞬白濁りするような放精も見れた。
一度の産卵で生涯を終わらせる鮭とは違い、15年から20年ほどの寿命を持ち、産卵も何度と繰り返すイトウは、生涯淡水生活もそのとおり、産卵の度に魚体を変化させるなど、身体に負担をかけないような産卵方法をとり、昔々から脈々と生き続けてきたのでしょうね。
このような光景をいつまでも見ていたい、そして無くしたくないという強い想いも…。
河川改修、森林伐採、道路工事、土砂流出などの環境悪化もそうですが、釣り人などの乱獲、C&Rの手法もしっかりと守り、魚体への影響を考え対応していただきたいですね。
この日に確認できた個体は、番以外の雄雌を合わせると40~50個体は確認できたかと思います。
それでもね、メーターオーバーの個体は極僅かでした。正しく幻の魚です。
あらパパさんのような一般人が、このような素晴らしい光景を見られたのも、地元の詳しい方の案内があってこそです。そして、今や北海道でも道北だからこその光景でもあります。本当に感謝感激です。
北海道、道北のワイルドライフ!! 超最高!!
こんぶログからつながった人との関わりは、あらパパさんの道北生活を今まで以上に彩り豊かにしてくれそうです。
焼肉パティーのお誘いも楽しみにしてますね。