春の昆布検査 -リシリ水昆布-
稚内地区、春のリシリ昆布検査です
この時期の昆布検査は〝水昆布〟が主体です。
水昆布といっても、規格でいう〝1年生の水昆布〟ではなく、〝2年生の若生昆布〟になります。
通常、皆さんのイメージする、黒くて厚い立派なリシリコンブは、7月から採取される2年生の成昆布になります。ですが、時化などで抜け落ち、波打ち際に寄りあげた2年生の昆布を、雪深い極寒の2月頃から今時期くらいまで拾い集めたリシリコンブが、今回出荷され検査の対象になった『水昆布』になります。
品質の差は、写真左にある立派な成昆布に比べて、写真右にある3本の水昆布は、身も薄く仕上がりもシワシワで塩が吹いてます。見た目は全然違います。
同じリシリコンブでも、採取される時期によっては、これだけの差があるのです。
リシリコンブに限らず、他の地区の昆布でも同じ様に、品質の差はあります。
なので、用途も全く違ってきます。
ダシ用として重宝されているリシリコンブになりますが、この時期に出荷されるリシリコンブの『水』は、『食べる用』として重宝されてます。
結び昆布など、煮昆布で食べると、とても柔らかくて大変おいしいものです。
薄くて塩が吹いてシワシワで見た目は良くないですが、さすがはリシリコンブ!!です。とっても良い香りがしています。美味しい香りです。リシリコンブ系の独特な甘~い香です。
昆布大好きオヤヂのあらパパさんは、この匂いがたまらなく大好きです
追伸
この時期のリシリコンブが欲しいというメッセージが入りました。
『一般には売ってないですよね!?ネットで探しても見つかりません、どこに売ってるのでしょうか?』
そうですね。『水昆布』と検索してもなかなか見つからないと思います。
商品イメージとして、『早煮』とか『棹前』などで売られているのが殆どです。
例えば、『利尻昆布 棹前』『真昆布 早煮』『日高昆布 早煮』『貝殻 棹前 元』で検索してみてください。
リシリコンブやマコンブやミツイシコンブや貝殻島の棹前ナガコンブの、柔らかで美味しい『食べる用』の昆布を見つけることが出来ます。
是非〝食べる用〟昆布もお楽しみください。昆布は〝ダシ〟の魅力だけではないのです。