稚内リシリコンブの繁茂状況
昨年は全く無くて散々だった稚内の昆布も、今年はなまらあるぞ~。
べったり(一面に)生えすぎて〝昆布が悪い〟と嘆いている漁業者も少なくはないけれど、採取するときまでには、時化なんかで適度に抜け落ちたりすることで生長が即され、それなりに良い昆布に生長してくるものです。
そして、採取が始まったら、良い昆布から採取することによって間引きされ、めきめきと日々成長してくるものです。
昆布のある年って、得てして良い昆布が生産されるものです。
その反対に、昆布のない年って、昆布はあまりよくないものです。
写真では分かりにくいので掲載できませんが、稚内の各浜では、目の届く範囲でもかなりの広範囲で成昆布の繁茂が見られました。
部下君にもいろいろ勉強させるために、漁業者の採取しないテトラ付近に繁茂している昆布を教材に、成昆布と水昆布の見極めを伝授しました。
立派に生長した成昆布と細目の水昆布の見極めは、部下君にも簡単に判断はつくのですが、過密状態で生育が遅れた細身の成昆布と細目の水昆布を見極めるには、まだまだ修行が足りないようです。
検査する昆布は、等級別に選別・結束された乾製品になりますが、生の昆布を全く知りもせず、乾いた昆布の何がわかる!?
検査どころか、昆布の様々なことを知ることも、伝える(指導)こともできるものではない!!
それに、昆布の検査員は、昆布製品を検査して合否を判断するだけが仕事ではない。
不合格にならないように、指導することが一番重要な仕事になる。
不合格が一向になくならない、特定の漁業者がいるとすれば、漁業者個々の道徳の問題かもしれないけれど、不合格が一向に減らないという地域があるとすれば、指導する側の我々の姿勢や考え方に大きな問題と原因があると思う。
だからさ、あれは必要、これは必要ないと考えず、様々なことを勉強し、何事も体得し柔軟性のある知識と行動をとってほしい。今年は色んなこと吸収してもらうぞ~。