稚内リシリコンブの早採り昆布

 GW後、天気の良い日を漁業者個々の判断で自由操業している、稚内リシリコンブの早採り昆布は、〝浅瀬に繁茂している昆布〟を、採取範囲をある程度設定し操業しています。
 本格的に採取される7月からの昆布漁では、その早採りとして採取されている漁場の昆布は、既に劣化し採取が出来なくなってしまいます。
 その原因は、海が汚染されるからではなく、水深の差による太陽の恵みとか、潮の流れの違いなどの関係で〝生長が早い〟ということ。そして一番の問題は、昆布の表面に付着する海洋生物による影響があります。

 通称、『カキ』と呼ばれるウズマキゴカイが、昆布の表面にたくさん付着してしまうのです。
 それは、時期が遅くなればなるほど、通常採取される漁場でも普通に見られる〝自然の摂理〟です。
 漁家にとっては困る要因ではありますが、自然の恩恵としては大きな問題ではありません。

 なので、昆布の表面がきれいな今時期に、少々若くても〝採ってしまえ〟ということで、この早採り昆布が採取されているということなのです。

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 このような環境はとても珍しいのか!?というと、そうではなく、北海道各地どこにでもある現象であり環境です。
 がしかし、どこの地域でもこのような早採りを操業しているかというとそうではないのです。

 どちらかというと、〝採ってしまえ〟という環境は珍しいですね。

 何故かというと『人』と『人』との関係があるので、妬みや羨み辛みなどなど、関わりたくはない嫌らしい問題が渦巻いてしまうのです。

 なので、実行されているところでは、すでにそのような問題が希薄するほど、崖っぷちに追い込まれた漁業環境になっているのだと思います。それでも妬みや辛みは消えません。
 
 
漁家の減少・後継者不足・手伝い人の減少・高齢化・作業効率・価格などなど。 隣近所や所属団体、近隣の地域だけでなく、世界とは言わないけれど、せめて道内の様々な漁業環境を間近に見て、漁業者一人ひとりの意識や思いが変わっていかなければ、大きな枠組みである組織の方向の舵取りは、良い方向へは向かないのではと思う

 若者の一人ひとりの力と情熱は、デカいぞ~

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