アツバスジコンブって知ってますか?
タイトルにある昆布、知ってますか?と聞きましたが、この昆布を知ってる方でも〝聞いたことがない〟という方々も少なくはないと思います。
理由は、アツバスジコンブという正式なお名前ではなく『みすじ昆布』とか『しま昆布』という名前がお馴染みだからです。
そうです、羅臼昆布の生産される羅臼ではその昔、数多く生産されていたネバネバ系の昆布の一つなのです。
今現在はどうなんだろう?あらパパさんの記憶のある頃(平成20年前後)では、バラで集荷されたものを結束して1駄15㎏の製品が数駄でしたから、今では殆ど無いに等しいかもしれませんね。(情報不足なので憶測です)
いずれにしても、このみすじ昆布はレア中のレアなのです。
そんなアツバスジコンブが、とある島のとある場所で数枚ですが水揚げされたというFB記事を発見。
FB記事には、深いところに生えている〝鬼昆布〟と紹介されていたので、あらパパさんは即座に指摘。
そして、昆布の検査員であるあらパパさんのくせに、昆布を採ってきた生産者に対し、〝賄いでください〟と性懲りもなくお願いしてしまう。
そしたら、送料までかけて送ってくれた。しかも自作のハダカセとサオマエ昆布も一緒に…。
いやぁ~申し訳ないですね~、ありがとうございます。本当にご馳走様でした。
乾燥後に若干湿らせて送ってくれてましたので、早速に、巻いて伸して日入れしてアンジョウし、ヒレを整形して製品化してみました。
良く育ったみすじ昆布は、葉元の形がリンゴヘッドで、子のう斑が形成されているものは、他にはない独特な香りがまた何ともたまらんです。
あらパパさんの趣味の一つ『昆布コレクション』の種類がまた一つ増えました。感謝です。
でね、札幌の昆布大使(この方も送っていただいたという)からは、この昆布をどうやって食べるのかと連絡が入っておりました。
なので、昔に羅臼で覚えた食べ方を伝授することにしました。
食べ過ぎると胃を壊すよと忠告も入れて。(ご飯が丸のみになるので)
1)先ず、良く切れるハサミ(あらパパさんは裁ちばさみ)で極細に手切りする。
2)そして、ひたひたのぬるま湯に浸してから、混ぜ混ぜし粘りを出す。
4)あとは、アツアツのご飯にぶっかけて、ガツガツと食べる。
その点、みすじ昆布の粘りは程よく、マコンブやリシリコンブやアツバコンブのように、粘りの弱いものでも十分楽しむことができるのでお試しください。
あらパパさんは普段、養殖リシリコンブの薄葉部分を使い楽しんでいます。
今回十数年ぶりに食べた『みすじ昆布』のこれ。
独特な風味と粘りが、羅臼時代の辛さや寂しさや喜びを想い出させてくれました。
想い出の中から湧き出てきた〝みすじ昆布の面白話〟
言葉のなまった羅臼の漁師の中には『みすじ』を『みすず』と言ったり『しま』を『すま』と言う方がけっこうおります。
だけど、『みすじ』と標記しなければならない昆布製品へ、『みすず』とか『すま』と標記する漁師がいたのにはびっくりポンでした。
言葉だけでなく文字までなまっているのですからね。爆笑です。
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