なまらウマいぞ北海道-こんぶログ

2018『利き昆布ダシ』体験会

2018/02/09
WS・講演・研修・取材・イベントなど 0

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 今年の一月、お世話になってる利尻ぐりーんひるinn平沢さまより、〝利尻観光の新たな体験型商品としての可能性を探ってみたい〟という思いから、あらパパさんへ昆布WS『利き昆布ダシ』の依頼連絡が入りました

 当初、19日を予定してましたが、時化の影響や本業の出張などもあって延期となり、昨日無事に催行することができました。ここ数日、流氷の動きが怪しく、フェリーの欠航や見合わせも相次ぎ、少々心配しておりましたが、海も空も穏やかなとても良い日でした。

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 実は今回の昆布WS、昆布大使あらパパさんにとっては2年ぶりの出動。

 日高(浦河)での出動を最後に、宗谷管内に転勤してから今回まで、お声がかかることはありませんでした(攻める活動ができないもので…)。しかも、参加された方々には漁業者と調理師、漁協と役場という関係もあり、意見交換の中には生産する側と消費する側の思いが混雑し、これまた何ともいえない緊張を体験することができました。しかし、このような状況では、どう顔晴っても誤解や矛盾を招くようなお話しをしなければならない事もありました。かなり緊張しましたし気遣いもありましたが、昆布の上っ面なお話をする氣はさらさらありませんので、部分的にはお氣分を悪くさせてしまったかもしれませんね。ごめんなさい。

 

 あらパパさんが今回準備したプログラムは次の通り

 1、 自己紹介(本業と昆布大使)

 2、 10品の利き昆布ダシ(新たな知識や情報を入れず体験)

 3、 リシリコンブの生産量(天然やオーガニック(養殖)、採取方法や採取時期の違いなど)

 4、 昆布の価格(浜値と販売価格、流通と販売方法、他地区との比較など)

 5、 美味しさや食べ方の違い(味の濃さ、見た目、食感など再度利き昆布を体験)

 6、 一般消費者の求めるニーズと好み(安くて簡単で美味しい・慣れ親しんだ味)

 7、 実演体験(焙煎昆布の焙煎方法や使い方、おぼろ昆布の歴史と実用性)

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  昆布の良し悪しを伝える時、本業と昆布大使との立場では殆どが矛盾しています。

 昆布を商材と考えるか食材と考えるかで、勧める昆布も価値観も変わります。

 

 昆布の種類によって美味しさや食感など、様々な違いはあるけれど、長所だけでなく、短所と思われる部分も、考え方を変えれば長所になる。この辺は昆布も人も同じですね。

 

 リシリコンブの生産量は、北海道の昆布全体からみて、どういったものなのか。

 その中で、利尻島の『利尻昆布』は、リシリコンブ全体の何%くらいなのか。

 また、同じ利尻昆布でも、天然とオーガニック(養殖)の関係性などにも着目していただきたい。そして、浜価格や店頭価格など、他の地域との比較もみながら、リシリコンブの現状を知っていただきたい。 27846496_10208294492519944_1844183460_o.jpg 


 その上で、利き昆布ダシやダシガラ昆布の食感を改めて確認していただきながら、消費者の求めるニーズや、日本の和食を担ってきたダシの評価などを互いに再認識し、高級で希少なリシリコンブの勧め方や、魅力の可能性を、皆さんでいろいろと話し合っていただきたい。

 

 それぞれの立場や想いもあるので、できることとできないことに、必要以上に面倒で大きな壁があることも感じられたと思います。ですが、できることから少しずつを基本に、様々な可能性を引っ張りダシていただけることを期待しております。

 

 最後は、あらパパさんの実演で、これまで長く勧めてきた『焙煎昆布』の作り方使い方を伝授し、今回初の『手掛けのおぼろ昆布』も実演し、そして参加された皆様へも体験していただくことができました。 27628981_10208294717325564_352298099313475238_o.jpg 


 あらパパさんが見様見真似ではじめた『手掛けのおぼろ昆布』は、まだまだ2か月ほどの修行期間ではありますが、〝だからこそ気づいたこと〟があります。それは誰もが『手掛けおぼろ』は〝経験を積んだ職人でなければできない〟という先入観をもってる事です。なので、その先入観をあえて払拭し、ご家庭で削り節を削ることと同じように、おぼろも作ってみましょうということが、今回あらパパさんが初めて試してみたいと思ったWS体験であり、観光の体験型商品への提案でもありました。

 

 あらパパさんの故郷(浜中町)での手掛けおぼろ昆布の歴史というか位置付けは、あらパパさんが子供の頃までは、どこの漁家でも普通に作られてきたものなのです。なので、技術面は職人に敵わなくとも、自分で楽しむくらいのことであれば比較的簡単に作れるし、その程度であれば体験することはできるのではないかと思ったわけさ。

 昆布の下準備や刃物の扱いだって、何度か経験すりゃ~、できなくはないと思ってます。

 

 今回は、あくまでも手掛けのみの体験ということで試してみました。

 

 実は、このWSでの体験を行う前に、あらママさんに体験させ実験してみました。結果は補助無しではできなかった…。

 誰もができてしまうよりは、難しいほうが少しは体験の価値も上がるだろうと…。


 さて本番ですが…。

 皆さんできるやん!できちゃってるやん!!

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 不器用そうなおっちゃんも、力が弱弱しい女子も、十分に満足できるおぼろこんぶが削れました。


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 これは、昆布WSでも観光の体験型商品でも、イケるんじゃね!?

 

 このように、体験させることの目的としては、技術の難しさや手間暇などを知っていただくことも当然ですが、昆布の美味しさや魅力、そして商品の価値にもご理解いただき、地域のお土産屋さんから、少しでも多くの商品を購入していただければという思いがあります。

 

 昆布の魅力を伝える体験型商品。今後は何か良いものが提案され実行できるといいですね。

 あらパパさんや漁業者のように、昆布に生かされてる者にとっては、それがとても嬉しいことです。昆布に関する何かがありましたらお気軽にお声掛けください。出来る範囲でご協力させていただきます。


 それにしてもあれだ、せっかくのユニホームを着てったにも関わらず、上着のパーカーを脱ぎ捨てることを忘れてしまってたのには…ちょっと残念。

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