リシリコンブの本場は・・・
先週末のレクリエーションからの帰路、普段は食べない昼食を部下君と共に力いっぱい食べた。
当然、眠気が襲う
あまりにも眠すぎて目は〝うつらうつら〟首は〝カックンカックン〟のあらパパさん。
もともと反応の遅い部下君の運転も、眠気の影響が加わってかさらに反応が遅い(怖)。
大丈夫か、眠くないか
大丈夫です 眠くないですよ えーえー
そんな道中、苫前の力昼という町を走っていると昆布が繁茂しているのを発見した。
瞬時に目と頭が冴えた。
停まれーーーーっ
戻れーーーーーっ
急に大きな声をあげたあらパパさんも、大きな声にビックリした部下君も、身体中の細胞全てが一瞬にして目覚め、キキキキーーーッ!! タイヤを鳴らしてサイドターン。ウソ。
力昼漁港内を迂回し石浜の海岸へ引き返すと、キラキラ輝く美しい昆布が〝うっそう〟と繁茂していた。
海岸には、打ち上げられた細かな昆布や既に自然と乾いてしまった昆布もあった。
せっかくなので、自然に乾いた(天然の天日乾燥)昆布を2本だけ失敬した。
つまんで食べると、若い昆布(薄い昆布)を天日干しした独特な青草の様な懐かしい風味と、しっかりとした〝うま味〟も感じられた。
昆布の調査研究で有名な宮部金吾博士は、各地に繁茂する昆布の形態的な要素を考察し、種の判断をされ、コンブ図鑑には様々な情報が載せられています。
あらパパさんがリシリコンブに関して面白いな~、なるほどな~と感じた記述が、リシリコンブの図を図鑑に採用するにあたっての調査旅行日記の記事です。
『鬼シカ以北ヲ天塩昆布ト称ス。It is narrower and thinner
than the Rishiri Kombu. Not black,but greenish』とあり、報告書へは『天塩産ヲ優品トシ鬼鹿以北ヲ本場ト称ス利尻,礼文産ハ幅広ク色黒シ品質稍劣ルモ産額ハ豊富ナリ』と書かれていたそうです。
要するに、天塩国産で、特に鬼鹿以北のものは幅は狭いけれども、品質はむしろ利尻礼文産のものより優れているよと、宮部先生は言ってるんですね。
ほえーーーーっ(驚)
昆布の本質というか確信を突いてるな~と思った。さすがは宮部先生だ。
あらパパさんも、昆布を本質的に見定めるようになってから、これまで見えなかったものが見えてくるようになりました。
迷信や言い伝え、ブランドや産地など、上っ面な知識だけでは昆布の良さは語れない。
先ずは先入観を捨てて昆布を嗅いでみる、食べてみる、味わってみることが大事だ。
今日は同品質の稚内の昆布(昨年もの)と利きダシを試みた。
たったこれだけの利きダシだけど、色々なものが見えてきました。
今回失敬してきた昆布は、宮部先生が本場と称す、鬼鹿以北の天塩国産ということになるけれど…。今回の利きダシを味わってみて、7月中旬から8月くらいまでの『旬』の昆布が欲しいな~。そして、味わってみたいな~と願った。
もし入手出来たら、現在の本場といわれる利尻や礼文産の昆布と、ズーっと昔に本場といわれた天塩国産の昆布で利きダシで味わってみたい。
したけど…さ、天塩国産の昆布を採る漁師、今は居ないんだろうね。
時期が来たら観光客を装って、もう一回、行ってこようかな力昼漁港へ。
あっ、そうだ。もしかして道の駅おびら鰊番屋に売ってるかも。
今度寄ってみよう~っと。