昆布の雫™
『昆布の雫™』
勝手に命名しちゃいました。
昆布ダシのとり方といえば、水出しとか、沸騰直前に引き上げるとか、60度の温度で2時間とか、グツグツと煮込んでしまうとか、お勧めされる昆布のダシのとり方には様々な方々から色々とあるようです。
〝誰〟が〝何処〟で〝何を〟作るかという状況の違いもあるけれど、一般の方々はダシのとり方なんて氣にする必要はない。
水にポンと昆布を入れりゃ~ダシは出る
今日紹介するあらパパさんが勝手に命名した『昆布の雫™』というのは、決してこだわったダシのとり方ではありません。
あらパパさんがこだわる昆布の保管方法の副産物みたいようなもんかな。
昆布ってさ、乾燥しすぎると硬くて扱い難いよね。
でもね、乾燥状態をしっかり管理してくれると、半永久的に日持ちするんです。
あらパパさんは日々、そう〝断言〟しています。
したけどさ、昆布のコレクターや博物館じゃあるまいし、一般の方々は半永久に日持ちさせる必要はない。
当面使う分(1カ月前後)は、〝食べやすい〟よう〝使いやすい〟ように処理しておくことが大事だと思う。良い意味での時短にもなるし。
昆布は柔らかくすると『カビが生える』
このような先入観を持ってる方々は少なくないと思います。
実は、柔らかい昆布にカビが生えることに関しては色々と条件があるんです。
カビが生えるメカニズムについて、この場で面倒な話をするつもりはないけれど、カビや雑菌が繁殖する環境の水分は〝自由水〟であって〝結合水〟というものはカビや雑菌の繁殖は抑えられ、あるレベル以上になると絶対に繁殖することはないのです。
氣になる方は、『自由水と結合水』というキーワードで検索し勉強してみてください。
あらパパさんがお勧めする、当面使用する分の昆布は『柔らかくして保管する』です。
本当にカビは生えないのかって…。
生えません
それでは、処理の仕方を伝授します。
・乾燥した昆布に水がダラダラと垂れない程度、霧吹きなどを使い水を吹き付けます。
・水を吹き付けた昆布はラップに包んで半日くらい放置。
・厚い昆布は様子をみて、再度水を吹き付けて半日ほどラップに包み放置。
・昆布を折り曲げたり畳んだりしても折れない程度がベストです。
・柔らかになった昆布は、気密性の高いジッパーなどに入れて常温暗室にて保管。
この時、昆布に水滴は付いてないと思いますが、昆布以外の場所にも水滴がないことを注意(最も重要)してください。
この状況で、使用する度に取り出しても1カ月以上はカビることなく使用できます。
使用目的ではなく状況確認のサンプルでは、現在4カ月ほど経ちましたがカビることなく保管継続中です。
このように準備した昆布は、昆布の香りが立って美味しそうダシ、何より使いやすい。
昆布を愛する皆様には是非、この処理の良さを実感して頂きたい。
※音が反響しているのでガサガサしてますけど、意外と柔らかなんですよ
ここでタイトルにある『昆布の雫™』について説明します。
今年になってから、あらパパさんの昆布WSに参加された皆様へ『昆布は柔らかくして保管する』ということを伝えると、当然かもしれませんが、水を添加することで『ダシが流れ出てしまいませんか』という質問が多くあがります。
そんな時は、出ないとはいいませんけれど、乾いた昆布はダシを出すより、先ずば水分を吸い込む方が優勢なので、味が落ちるほど出てしまうということはありません。どうしても氣になる方は、昆布から垂れてくる水を捨てずに使ってくださいと、冗談交じりで伝えたりします。
あらパパさん、体験していないことを適当に伝えたりする(上っ面な説明)のは性分に合わない。昆布を仕込む際の、滴り落ちる昆布の雫をカップにとって、刺身を頂くときの醤油に混ぜたりしたりして、色々と使い方を試しています。
滴り落ちる昆布の雫は、ハッキリいって濃厚です。
薄い昆布などシオ昆布系の昆布であれば、苦みのある塩味も出てしまうけど、品質の良い昆布の雫はとっても濃厚で美味なんです。
捨てるには勿体ないかもしれないね
でもね、あらパパさんくらい霧吹きの加減が上手になると、滴り落ちる雫もかなり少なくなります。なので、特別な時には、特別な昆布で『昆布の雫™』を少しだけ生産しています。
昨日、稚内産キタムラサキウニの剥き身を入手(賄賂ともいう)しました。
てんこ盛りの軍艦やら、たっぷりウニ丼を美味しくいただくためだけに…。
昆布の雫™
醤油と合わせ贅沢に頂きました。
旬のごちそうに感謝。