旬の昆布
どこの産地が一番美味しい。
ここの生産者の昆布は間違いない作りだ。
地域の物の考え方や決まりごと、生産者個々の意識の違い、そう言ったことから、美味しい昆布が生産されやすい地域もありますし、そのような生産者もいらっしゃいます。
だからと言って、産地ブランドが良いわけでも、知る人ぞ知る生産者の昆布が最高に美味しいものかというと、そうとばかりは言えません。
昆布を採って干し上げる生産者が昆布の本質を理解し、そこに情熱を注げるかがミソなんです。
今年の春、ひょんな事から依頼のあった、あらパパさんの昆布WS。
そこに参加された、利尻のベテラン昆布漁師夫妻。
表の顔?を持つ昆布検査員あらパパさんと、裏の顔?を持つ昆布大使あらパパさんが、昆布の規格を度返しし、昆布の本質を解き放ちました。
参加されたベテラン漁師夫妻もそれぞれに昆布に対する想いはあったはず。それでもあらパパさんの昆布WSを最後までご静聴いただいたことには感謝です。
正直、漁業者を目の前に、昆布の良し悪しをお話しすることには少々抵抗を感じながらも、昆布大使としての思いや情熱を思いっきりぶつけました。
ベテラン昆布漁師のお顔は強張ったかのように感じました。けれど、実はそのベテラン昆布漁師の情熱に火をつけてしまったことに、その時、あらパパさんは氣付いていなかった。
今日、そのベテラン漁師が、あらパパさんの泊まっている宿にやってきました。
宿の店主が昆布干しのアルバイトをしていたらしく、そのアルバイト料の支払いと、賄い昆布を渡しにいらっしゃったのです。
そして、あらパパさんへも旬の昆布を分けてくれました。
昆布検査員のあらパパさんにではなく、昆布大使のあらパパさんにです。
最高の状態の旬の昆布。
土用の丑の日の前後に採取されたリシリコンブ。
色艶が良く芳醇な香りを漂わせ、乾燥状態も程よくしなやか。
旬の時期に採ったら何でも良いのではなく、旬の時期に旬の昆布を見極める眼力と、それを製品化する知識と経験と情熱こそが絶対的に必要なのです。
先日の昆布検査では、昆布検査員のあらパパさんの眼を唸らせる製品を、そして今日は昆布大使のあらパパさんの眼を唸らせる製品を…。
脱帽です。
北海道の昆布を量産させるための手立ては今後も引き続き絶対的に必要です。(質より量)
しかし、良質な製品の製造と販売流通の確立も今後は絶対的に必要です。(量より質)
昆布漁師の、しかも若手の昆布漁師の士氣を高められなければ、今後の生産意欲も後継者育成にも繋がらないと、あらパパさんは思うからです。
生産者個々の作る製品の区分と多様化、直ぐにでも検討し実行すべき課題だと思うのは、あらパパさんだけでしょうか。
こんぶログのスローガン
昆布は柔らかく保管しよう
乾燥した硬い昆布を柔らかく処理しましょう。
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