サンプル昆布の処分品

昆布の製品説明会で使用済みのサンプル昆布が所狭しと占領している、という記事を以前に書きました。
品質については、薄くて色も変色していて、傷やウニ喰いもあって、根喰い虫やヒドロゾアなどの海洋性付着物もあるし、子のう斑が出てるものも当然のようにある。
そりゃ、説明会で使うサンプルだもん、イイ昆布なんてあるはずがない。
とはいえ、切り分けると結構イイ部分もあるものですね。
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そんな難アリ昆布だけど、一般消費者用の『北海道昆布の問い合わせ窓口』で呼びかけてみましたら、昆布というものを色々と勉強してみたいとか、色々と使ってみて昆布の目利きが出来るようになりたいとか、様々な興味をもたれた方々が手をあげてくれました。

当初、無料で差し上げようかとも思っていたのですけど、流石に件数が多くなると送料もバカにならない。という事もあって、送料プラス手間賃(手間賃にもならないけど)を頂くことにしました。

処分品の昆布を、あらパパさん独自の荷造り方法で500gにまとめたもの2本。
1㎏分で送料込の800円としてご提供しました。ほぼほぼ無料に近い。
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あらパパさんの目的としては、あらパパさん独自の荷造り方法(形だけでなく昆布の状態なども含)を知っていただきたいことと、昆布には様々な部位や品質があって、同じ昆布であってもダシの出かたや風味なども違ってくるのだという事、そして何より昆布を沢山使ってもらいたいこと。

余分の昆布を、ただ単に知り合いに配ってしまうより、昆布を普段からご購入され日々使っている方や、あらパパさんのお話に興味を持たれた方へ配る方が、昆布の様々な魅力も他方へつながるはずだ。
ただ、勘違いのないよう注意させていただことは、あらパパさんの関わる仕事も、一般的な流通の中でも、昆布というものは質より見た目で取引販売されています。なので、余程のモノでない限り価格が特別安くなることはありません。
仮にリシリコンブと名のつくものでれば、加工用クラスであっても、クズ昆布や水昆布でない限り100g500円は下らないということも。

さて、明日からまた2週間ほど出張です。しかも連勤で。
とりあえず、ばたばたと氣の忙しい時ではありましたけど、昨日今日と天気もパッとせず時間が取れたので、ご注文いただいた方々へは発送を済ますことができました。
発送が整った事をお知らせしましたら、早速に『どれがどんな昆布か解説のメモを同封いただければありがたいです』というメッセージを頂いた。

どれがどれと言われましても…

様々な状態のものをランダムにまとめて荷造ったので、こういった昆布はどういった昆布ですかの問いには答えられますけど、送る昆布の状態一つひとつに対しての解説は、申し訳ないですけど難しいです。
みずみずしい大根や、甘そうなメロンや、新鮮な魚を選ぶように、昆布の特徴を見ながら使っていただき、その特徴を言葉や情報だけではなく、自身の感覚で知っていただきたいですね。

例えば、子のう斑のでた昆布も、以前に紹介した画像のように、縞模様になっている昆布であれば、言葉でも伝えられることもできます。けれど、昆布の一面全体に子のう斑がでてしまったものは、縞模様などありません。そういった昆布であっても、そういった昆布を見て見て見尽くした先には、昆布の素性をみただけで分かってしまうようになるのです。それは昆布の品質を見る検査員であってもそうです。経験を積んだ者とそうでない者の差があるように。見極める目は見れば見るほど使えば使うほど体得できます。
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今夜の味噌汁用に子のう斑が全体にでた上の画像のリシリコンブを使ってダシをとってみました。
乾燥機で蒸れ干しされたどこぞの昆布と違って、グリーングリーンにはなりませんでしたけど、やはり表面にドロドロした物が出てきてますし、ダシも少々濁ってます。
一般家庭でいただく料理では全く問題はないレベルですけどね。
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