ダシの色とダシの風味
先日、出荷された昆布製品からサンプルに1本だけ引っこ抜いてきたリシリコンブ。
いつも美味しいダシと風味豊かなリシリコンブを使わせていただいているあらパパさん。
今回は、後採り昆布のダシを色々と使ってみました。
先ずは単純に、水500㏄に5gの昆布と煮干を入れただけの水出し。
一晩経った状態で鍋の中を覗いてみると、昆布の表面(子のう斑のある部分)から緑色のネロネロが出ている。
緑のネロネロの影響でダシの色も若干濁っているようですね。
火にかけて沸騰直前で昆布と煮干を取りだしたときのダシの色はこの通り。
とてもきれいな緑色です。(クロロフィル)
透明なダシが売りのリシリコンブも、品質によってはこの様な色のダシが出たりするんです。
お次は、1000㏄の水に20gの昆布を入れ、炊飯ジャーを使い60度の湯で一晩じっくり煮出す。
そうすると今度は真っ茶ッ茶の色のダシが出てきます。(フコキサンチン)
面白いでしょ。
同じリシリコンブと水なのに、品質が違ったり、分量やダシのとり方が変わるだけで色々なのさ。
そして風味はどうかと言うと、一晩水出ししただけのダシは磯臭さというか生臭さが残り、火をかけ温めると、その磯臭さはある程度消えてくれる。一晩60度の湯で煮出したダシは殆ど臭みを感じない。
ただね、この色がさ、最終的には灰汁として出てくるんだよね。
鍋のふちにこびりつくくらいならいいけど、調理する具材に色がついてしまうと、飲食店では困ると思うのさ。
あらパパさんは、水出しした緑色のダシで、長ネギと乾燥フノリの味噌汁を作って食べてみたけど、いつもと変わらず全く問題なく美味かった。
炊飯ジャーで煮出した茶色いダシ。これを使ってサバの水煮を作ってみた。
案の定、身や皮目に茶色の灰汁が引っ付いてしまった。
けれど、いつもと同じく、味は抜群に旨い。
サバの水煮は身体にイイらしいね。
ブツ切りしただけの鯖を濃厚にとった昆布ダシに塩を入れて圧力鍋で20分。
たったこれだけで絶品のサバの水煮が喰い放題だ。
超美味しくなったダシ水をヒタヒタに入れて、冷蔵庫で何日か寝かせた方が美味しさもアップします。
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