これからの生き方~その3-小さな流通と6次産業化
あらパパさんが個人的に感じる昆布産地の現在は、正直なところ『対岸の火事』とまではいかないにせよ、コロナ第二波や経済の乱れに対する備えという考えは、まだまだそれほど深刻ではないように感じます。
最近、浜でよく聞く『鮮魚とは違って昆布は乾物だから』との理由から、今後も昆布は問題なく流通する『だいじょうぶだべぇ』と考えられている生産者や関係者は少なくないように感じます。
けれど、それはどうだろか?
もし、コロナ第二波の影響で空路や輸出入が今後も回復しなかったら…。
緊急事態宣言が解除されたにも関わらず、都市と地方の往来の自粛や、村八分的な風潮も…。
このままでは水産業界の行く末も、あっと言う間に細くなっていくように思います。
(コロナはただの風邪、コロナは茶番、いろいろな陰謀論はありますし、あらパパさん自身もどちらかというとそう思っているけれど、コロナの影響で世界の経済が変わった現実は無視できない)
今の経済の状況で考えられる想定としては、鮮魚と同様に、高価な昆布ほど低迷することは当然に考えられます。
先日、あらパパさんのふるさと管内で採られている『さお前こんぶ』は、一部の流通で昆布バブルが起きているためか、数量も少ないため価格は高騰しました。けれど、本年度の道内で生産される昆布が全て高騰するという保証はどこにもありません。
食べる用昆布は売れるけど、高級なダシ用昆布は売れない
加工用など裾物の昆布は売れるけれど、上等級の昆布は売れない
食糧危機がやってきたとしても、高価な昆布は売れるのか
昆布を普段から使っていただいてる消費者を大事にしたい
いろいろな想定を考えても、ある一定以上の価格の昆布や加工品は売れなくなる可能性は大きい。
経済はガタガタと音を立てて崩れています
人々の生活や文化も大きく変わりました
あらパパさんの心も…。
仮に、ボーナスが出なくなったり、給料が減ったり、職を失ったら…。
そういった状況になっても昆布を買うかというと…。
買いません
主食を買います
誰だってそうだよね
仮に価格が昨年より何割か下がったら?
生産者はその分、採算が合わなくなる。
かと言って売らなければ大赤字。
流通が悪くなるとアウトサイドの買い控えが理由で、売りにくい種類や等級の出荷が予想以上に増えることがあります。
正規の出荷が多くなれば手数料収入で生かされている団体にとっては一時的にでも儲かるのでウハウハにはなるけれど、物の流れが悪いということは、経営を圧迫する昆布業者は必ず出てきます。
仮にその昆布業者が倒産でもしたら、最終的には生産側にも大きな波はやってきます。
今の流通の仕組みで言うと、生産者と消費者の間には多くのマージンがあります。その流れがあるからこそ、生産された多くの昆布を消化することができるのです。だけれど、その流ればかりに頼っているようでは、これからの激動の時代を生き抜くには厳しいと思う。
こんぶ製品の流通も、新たな時代に合うような流れを自ら作っていかなければ、生産者も消費者も確実に減ってしまうのではないかと感じてならない。
誰かが何とかしてくれる、では間に合わない
何でもそうだけど、ひとつのことに依存してしまうと、そこに異常が出てしまうと、立て直しは難しい。
面倒だとか、人が足りないとか、不利益になるとか、できないとか、やりたくないとか理由を並べるのではなく、昆布の規格だって出荷方法だって流通だって何だって、これからの時代は何通りもあった方が有利だし必要なことだとあらパパさんは思う。
昆布漁業者も6次産業化を本格的に考える時期なのかもしれないですね。
かといって、これまでのような袋詰めや価格形態では…。
売れるような氣はしない
上の写真は、義兄の製品です(剥き牡蠣)
一般消費者にも直接販売しております(夏季自粛期間あり)
これからの生き方シリーズ