昔ながらの製法『昆布の乾燥と湿りとアンジョウ』
北海道の昆布製品の製法
機械乾燥の利点は天候に左右されずコンブを乾燥させることができるため、こんぶの生産拡大や後継者育成にもつながってきました
(コロナ騒動での価格の暴落から拡大しすぎて困惑している生産者も少なくはない)
機械乾燥の使用方法にもよりますが、こんぶ作業の時短や乾燥こんぶの管理ほか、等級選別などにも多くの利点があるかと思います
また、乾燥後の管理も、湿気を遮断する特殊な保管シートや除湿機はもちろん、倉庫へのエアコン設置などもあり、アンジョウ(熟成)期間が長くなっても、こんぶの変色や白粉の析出などを抑えるための技術や環境も整ってきました
見た目重視の環境と便利な環境が作り上げた現代の昆布製品づくりです
あらパパさんは当時、昆布の検査員でありながらその環境に違和感を感じていました
自然的であれ人工的であれ、昆布づくりの重要な点を簡略したり排除することに…
約30年間という長い期間、道内各地の様々なコンブの生産現場をみてきたあらパパさんが強く感じたこと
・昆布倉庫に入った瞬間
・昆布の保管シートを開けた瞬間
・昆布製品を解いた瞬間
『昆布の香り』がしない
手触りの質感も全く変わってしまったと感じています
コンブを乾燥させるには天日乾燥か機械乾燥、どちらが良いかと問われると、あらパパさんは迷わず天日乾燥と答えます
しかし、生産性などのバランスを考えると機械乾燥を主体とすることは決して悪い事ではありません
それは、機械乾燥使用率100%の地域であっても、道内で生産されるどこの昆布にも負けないほどの美味しい製品を作っている地域もあるというのが理由です
あらパパさんが考える昆布づくりの『重要な点』とは次の3点です
・簡素な乾燥方法
・乾燥後(完全乾燥)の湿り
・湿り後のアンジョウ(熟成)
簡素な乾燥方法とは天日乾燥であれ機械乾燥であれ、一度乾燥を始めたら7分か8分乾燥するまでは、できるだけ手を加えず急激な温度や湿度を変化させない
ある程度乾燥したら、コンブを引いたり(砂引き・石引き)剥がしたり返したりすることは必要だけれどタイミングが大事
タイミングを間違うと品質は確実に低下します
※一時的な小雨なら無理して集めるより、そのまま放置していたほうがマシなこともあるくらいです
乾燥後(完全乾燥)の湿りとは、天日乾燥であれ乾燥機乾燥であれ完全乾燥した後に入れること
自己消化サイクルが早まります
夕方の湿った風に当てて適度に柔らかくさせる天然湿りがお勧めです

完全乾燥後の羅臼昆布を夜露にあてて湿りを入れている風景
湿り後のアンジョウ(熟成)は自己消化を進めるために適度な気温と時間が必要です
湿気の均一化を図るため、昆布の積み方や圧縮(保管方法)も重要です
繊維を柔らかくさせて、磯臭さや渋みに関係する成分を減少させる効果があります
(気になる方はこちらの試料をご覧ください)
約30年間、昆布の検査員として各地域を回ってきて感じたことは、『不合格や格下げしなければならない製品や下等級ほど』香り高く風味豊かな美味しい昆布であったような気がしてなりません
そして、あらパパさんの心の中で長く強く葛藤していた部分でもあります
あらパパさんが考える昆布づくりの重要な点とは、簡単にいうと『昔ながらの製法』ですが、昔ながらの製法にすべて戻すべきだ!ということではありません
コンブの旬と言われる時期のものの中から、できる範囲で実行してみることが必要ではないかとあらパパさんは考えています
コンブの旬とは『子のう斑』が成熟する前の状態なので、昆布の種類は当然ですが繁茂する場所によっても大きく違ってきます
・最近の昆布は香りがしなくなった
・最近の昆布はしなやかさがなくなった
・最近の昆布はダシが出なくなった
・最近の昆布は煮ても柔らかくなりにくい
今年はできる限り各浜を回って、その辺を実際に調べながら、納得した製品を作ってみようと思います
一般消費者向きではない超高級で高価な昆布製品です
何か少しでも気になる事がありましたら、あらパパさんと『美味しい昆布製品』を作ってみませんか?
ご協力のご連絡をお待ちしております
追伸
先日、『あらパパさんの知識と協力が必要だ』という嬉しい連絡を羅臼地区よりいただきました
明後日、羅臼出張予定です
羅臼に伺うのは10年前に羅臼で開催したブロ友のオフ会以来
超ぉ~楽しみです
昆布製品の6次産業化、製品のアイディアなど品質のこだわりや管理
あらパパさんの意識と共鳴した、共振した、似た目的だ!
そう思ってくださった生産者や販売者の方々に、あらパパさんの持っている情報や知識、そして時間をご投資させてください
一般消費者の方からのお問い合わせも大歓迎です
(2022年、相談料は無料期間中です)
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