昆布としての食材の役目とあらパパさんの役目

『昆布は縁の下の力持ち』
『昆布は名脇役』

昆布のうま味は主役の食材の美味しさを引き立て決して出しゃばることはない!

なので、料理の美味しさのみを引き立てたいのであれば、品質良好で銘柄な昆布でなくとも役目は十分に果たしてくれるのです

例えばラーメンのスープ作り

しかし、採算を考慮しながら安く美味しいラーメンを提供することを優先にするのであれば、高級で高価なダシ昆布を使うことは難しいでしょう

鶏ガラや豚骨、化学調味料などのパンチのあるうま味をさらに引き立てることを役目とするならば、何も特別に美味しくて高級で品質の最良な昆布を使わなくても十分に用は足りるわけですから…

実際にラーメン屋さんのユーチューブ動画でも紹介されています

日高・利尻・羅臼・中華(中国)と、色々な産地の昆布を試した結果、中華を選ばれたそうです

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味の面では大して変わらないので安価な昆布を使うことで提供価格をリーズナブルにできるとのこと…

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国産贔屓や銘柄贔屓はせず、様々な昆布の種類や部位、品質面での味比べを長年行ってきたあらパパさんの経験から言わせても、これについては同感です

これまでは利害関係や立場的な問題もあって、こんぶログへの掲載にはレベルを決めて投稿してきましたが(とはいえ問題投稿もありご迷惑をおかけしたことも多々あった)、今は特に周りを気にせず投稿できるようになったので正直にお伝えします

昆布の美味しさや風味を必要としない料理には、高いばかり高くて美味しさの効果が大して変わらない北海道産の昆布を使うより…

『中国産の安い昆布を使う方が絶対にいい!』

昆布の検査員時代には伝えられなかったセリフです!

今回の記事は掲載レベルでいうと10段階中9レベルかもしれない!

いつも回りくどく分かり難い文章になり申し訳ないですが、興味のある方は最後まで読んでみてください


あらパパさんの経験上、食べる用昆布についてはあまり言及することができませんので、今回はダシ用昆布についてだけを申し上げたいと思います


結論からいいますと…

現代の北海道のダシ用昆布製品は、濃厚で風味の良いダシが出てくれません


『大量生産・作業効率・見た目重視』

こういった表現をするとピンとくる方もいらっしゃるかと思いますが、大規模農業で作られた農作物とそっくりなのです

こうなると良質な北海道の昆布であっても、昆布としての食材の役目は中国産と大して変わらないほど、美味しさの差はなくなってしまうのです

北海道各地域で生産されているダシ用昆布で、あらパパさんがこれまでに実際に味見して『大したことね~な』と感じた製品のその殆どは、次のことが生産工程に組み込まれている昆布製品になります

・太陽の恩恵をほとんど受けていない機械仕上げの昆布製品

・湿らせるために大量の水をかけた昆布製品

・白粉を消すために水洗いした昆布製品

・白粉を吹かせないために極度な乾燥維持管理を行っている昆布製品

・見た目が変わらないという理由から、拾いを採り扱いにしている昆布製品

・明確な区分がないため後採りを走採りに混合結束している昆布製品

・養殖や促成昆布の過密生育された昆布製品

地域によって違いはあるけれど、ごくごく当たり前に行われている生産工程で、美味しさの追求よりも生産性や作業効率、見た目を重視されているのが現状なのです

これまでも何度とこんぶログの記事内で申しあげてきましたが、このような生産環境でも『生産者は良い物を作っていると信じ、自信を持って出荷されています』

話しは少しそれます
あらパパさんの病気の検査結果もそうなのですが、体調の変化や投薬の量などは人それぞれで、決して数値だけでは判断はできません

昆布の美味しさも同じなのです
機械乾燥オンリーであっても、極度な乾燥維持管理を行っても『うま味の数値に大差ない』というデータを重視し、塩味をはじめとするミネラル成分の含有量のバランスや嗅覚で感じる風味というものは軽視しがち

データの一部だけを見て人を診ることをしない医者とやってきたことは一緒なのです

それは、昆布業界に生きる者たちが仕向けた結果であり責任であって、生産者は全く悪くはないのです

本当に美味しい昆布を生産するには、原因である製造方法を根本的に改善しなければ、この問題は今後もさらに加速するでしょう

しかし、残念ながら原因である製造方法を根本的に改善できる環境は、様々な組織が組まれた仕組みの中にはありません

なので、新たな切り口から新たな生産と流通、そして消費を作っていかなければならないのです

目先の儲けに目がくらんだり、波風を立てないことに集中したり、現状維持で保守的な考えをしたりするのではなく、面白おかしく軽い気持ちで失敗を恐れず何事にも挑戦できる仲間と繋がりたい

『北海道の素晴らしい高品質な昆布製品』を次世代に残していく仕事をするのが、あらパパさんが今、生かされている役目であり理由なのかもしれません

とは言え、あらパパさん独りではこの仕事を続けていくには体力も時間もありません

有志との出会い、そして繋がりに期待しながら、今できる活動を続けていくのが目下の課題です

勘違いしないで欲しいことは、近年の昆布製品に『本当に美味しい昆布』の生産がないということではありません

悪しからず



昆布のスペシャリストあらパパさんは、原点に戻り改めて昆布についてを学び直しています
昆布製品の6次産業化、製品のアイディアなど品質のこだわりや管理
あらパパさんの意識と共鳴した、共振した、似た目的だ!
そう思ってくださった生産者や販売者の方々に、あらパパさんの持っている情報や知識、そして時間をご投資させてください
一般消費者の方からのお問い合わせも大歓迎です


連絡方法は次の何れかへお気軽に!
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あらパパさんの叫び