鮭の飽和塩酒漬け~羅臼時代の想い出
先日、婚姻色の出た大きな秋サケのオスいただきました
大きな秋サケを見たママさんが…ボソッと一言
『羅臼で食べた美味しい塩鮭が食べたくなったね』
昆布製品指導で各漁家を巡回していると
あらパパさん、駐在中は自炊かい?
餌(おかず)はあるのかい?
ちゃんとご飯食べないと駄目だよ!
今朝漬けたんだけどスジコもってくかい!?
アキアジの身っこ(切り身)も漬けたんだけどもってくかい!?
ホッケの開きもってくかい?
朝イカもってきな!
沖漬け食べれるかい?
いつもいつも、浜の母ちゃん達から嬉しい美味しい賄賂的お気遣いをたくさんいただいていました
その中に、とっても美味しい塩漬けされた鮭の切り身があったのです
流石は浜の母ちゃん、イイ塩梅で漬けているんだろうな~と感心していたのですが、後から作り方を伺ってみると…
飽和塩水ならぬ、飽和塩酒を作って漬け込むというのです
飽和塩水だと時間をしっかり管理しなきゃ直ぐにしょっぱくなるけれど、飽和塩酒ならそれほど気にせずとも塩味が入り込まず程よく漬かるのだそうです
浜の母ちゃん曰く、うちのお父ちゃん顔に似合わず下戸で、そのくせ顔が広いものだから貰い物のお酒が多くてね…こうでもしなきゃ使い道がないのさ
それとね、漁でとった婚姻色の出た大きなオスの鮭って、身はまだまだキレイだし脂ノリもまずまずなので美味しいのに市場では二束三文…なんだかそのまま市場に出すのも勿体なくってっさ
お酒に塩をたっぷり入れて昆布も入れて飽和塩酒を作って、そこに鮭の切り身を入れて冷蔵庫で3~5時間くらい(朝に漬けて昼くらいまで)漬け込んでから取り出して、さらに冷蔵庫で何日か寝かせて真空パックして冷凍しておくとお土産にもなるでしょ
あらパパさんも作ってみるといいよ!
ということで、できるものなら真似て作ってみようかとも思ったのですが、このころのあらパパさんはかなりの呑兵衛だったので、鮭を漬け込むためだけに飽和塩酒を作ることが勿体なくてできなかったのです(ツ)
なので、浜の母ちゃんを褒め殺し
週末の帰省時にたくさん貰ってあらママさんへのお土産に(ツ)
何ともいえない芳醇な香りと塩梅の良い塩味
大きな秋サケを見て思い出した羅臼の想い出の味でした
あれから25年経った今、あらパパさんは飽和塩酒を躊躇なく作ることができるようになりました(ツ)
スポンサーサイト