Meeresgemüse メーレス・ゲミューゼ『海の中の野菜』
先日、国際電話と題した記事を書きました。その電話でお話ししたドイツ在住の方から、後日、お礼のメッセージが届きました。
あらパパさん、おはようございます。
先日は詳しいご説明、有難うございました!あっという間に時間が過ぎてしまいました。 毎日使っている昆布のこと、本当に知らないことばかりですが、あらパパさんの話を聞いて、昆布もまさにドイツ語で言うように、「海の中の野菜・メーレス・ゲミューゼ」なのだと実感しました。 今後とも是非よろしくお願いします。僕も稚内に訪ねていくまでには、もう少し勉強します。
ところで、ドイツ人は海藻をほとんど食べず、その種類の区別も知りはしないのに、何故、海藻を海の野菜と的確に呼んだのか少し不思議ですね。
そうそう、あらパパさんの食材、料理の話もいつも実に親近感ありで、興味深く読んでいます。
このようなメッセージをいただけると嬉しいものですね^^
こちらこそありがとうございます。
したけどさ、ん?なんか気になりません!?
殆ど海藻を食べないドイツ人が、しかも、その種類の区別も知らないドイツ人が、何故に昆布のことを『メーレス・ゲミューゼ』=『海の中の野』と呼んだのか?
いやぁ~気になるなぁ~
ということで、あらパパさんと部下君で早速にドイツ語を調べてみた。ドイツ語には一切知識のない二人が一生懸命ネット辞典を駆使して。
すると、『海の絡み』という意味合いの『Seetang ゼータング』とうものがヒットした。
実際に昆布を知らない一般のドイツ人の方々も、メーレス・ゲミューゼとゼータングの使い分けみたいなことってあるのかな~?
気になるので質問を投げかけてみました。すると次の内容のメッセージが届きました。
あらパパさん、今晩は!
海藻をドイツ語でどう言っているか、もう一度調べてみました。一般には次の三種類の表現があると思います。
Seetang(ゼータン)、Algen(アルゲン)、Meeresgemüse(メーレスゲミューゼ) のこの三つです。全て海藻を指しますが、メーレスゲミューゼといった時には、「食材としての海藻」をまず意味することとなります。
それはやはり、この表現の中に『ゲミューゼ /野菜』と言う単語が含まれているからだと思います。それで、海苔、ワカメ、アラメ、昆布など食用の海藻はドイツ語でアルゲンとか、ゼータンとも表現されますが、メーレスゲミューゼ、海の野菜、と呼んだ方がやっぱり内容的にもぴったりしていて、言葉の響きも良いと思います。ただし、学術的にはアルゲンやゼータンの方が海藻の概念として一般的に使われるのだと思います。
僕も普段はこの三つの表現を割とごちゃごちゃに使っていたので、頭の中が整理出来て良かったです。
そうそう、今度、日本に行く時にドイツの自然食品店、特にマクロビオティック関係のお店で売られている昆布やその他の海藻を持っていってあらパパさんにお送りしますね。
日本とドイツの間を一往復、まさに「旅する食材」ですね。
ドイツでも今日は雪が降ってます。昆布水で根菜を炊いたり、雑炊を作ったりにぴったりの季節ですね!
あと、うちではヨーロッパ風の野菜のポタージュを作る時にも大活躍です。若竹煮ではありませんが、これも陸の野菜と海の野菜の出合ですね。
『海野菜』と異名を持つ昆布。
昔々から、汽車に乗ったり船に乗ったりと、何日も何か月もかけての長旅をしていた昆布=『旅する食材』。
日本全国、そして全世界の方々の五感を魅了する素晴らしい食材。
改めて痛感させられました。
だからこそ、なおのこと、これから数十年かけて気づくことかもしれないけれど、北海道の昆布は全世界の食を助ける『救世主食材』になる!! あらパパさんはそう思ってしまうわけです。
そんな救世主食材となる北海道の昆布。近年、減産続きです。
今から30年ほど前は乾燥製品で3万トンあった生産量が、10年刻みに2万5千トンから2万トン、そして現在は1万5千トンです。このペースで行くと10年後は1万トン!? 20年後は… 30年後は…。
自然環境の変化による原因もあるとは思いますが、時代の環境の変化の方が大きいのではないかと、あらパパさん自身は思っております。
物のあふれる現代、嗜好性、飽食時代、現代医療、依存。
伝統ある日本の食文化を担ってきた昆布などの食材は、現代の当たり前と言われる不自然な食生活から消えかかってます。
そんな中、業界では生産量を増やす努力もしておりますが、その生産方法の殆どは、大量生産型の『陸の野菜』と同じ思想になりつつあるようです。強い力が影響しているのですけれど、これも現代の当たり前の流れなのかもしれません。大きな流れは個人の思いで到底変えることはできませんが、自然の猛威に対しては、一瞬にして壊され止められてしまう弱い部分があります。
まぁ~なんだろうね!! 今、この時代ですから、壊れるものは壊れるだろうし、止まるものは止まってしまうかもしれない。だけどそれも時代だし、行くとこまで行くのも良いと思います。
とはいえ、止まれない、止まりたくないと思うのであれば、激流の大河を横目に見ながらも、細くてもゆっくりでも永く流れる清流を目指すのもアリだと思います。
思いはそれぞれなので、どうなっても良いことなのですが、一つ言えることは、どこの場面でも己の好き勝手だけでは長くは続かない。例えそれが世の中でも、社会であっても、仲間であっても、夫婦間であっても、大も小も関係ありません。
あらパパさんはやっと、そうゆうことに気づきました。
意味不明な文面が続いたかもしれませんが勘弁してください。
分かる方に分かってもらえればそれで幸せです。
『伝統引き継ぐ本物の北海道昆布』
『食材としての北海道昆布』
『安全で安心な北海道昆布』
あらパパさんは、品質の良い美味しい『北海道の昆布』を守り続けます。
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