なまらウマいぞ北海道-こんぶログ

日高昆布の干場と乾燥機導入

2013/11/21
あらパパさんの叫び 0
12月分の昆布大使レポート!
ちょっと過激な部分もあるかと思いながらも提出した
 
案の定、管理者からあらパパの立場的な問題は大丈夫でしょうか!?
そんな問い合わせがあった
あらパパに問題がなければ早急にでも連絡をいただきたい
問題がなければ管理者の掲載責任で載せます…と
 
当然の如く 自分で書いた記事ですから
何かあったら全責任は自分で持つ考えで投稿したのですが
管理者の掲載責任で載せると言われると迷惑もかけられない
 
なので 昆布大使のレポートとしては掲載NGといたしました
 
 
個人的な考えではありますが
単純に、あらパパ達の団体も含め、関わる業者の利害関係が優先し物事が進んでいくことに少々我慢ができない質でもあり…
浜目線(一般漁家)で考えた意見の一つだと捉えてもらえればありがたいです
 
以下NGレポートです


 
本年度の北海道産こんぶ生産量は、未曾有の減産といわれた一昨年の実績を、さらに下回るのではないかと危惧されている状況。
あらパパの管轄する日高管内の生産予想も、下方修正に下方修正が重なり悲惨な状況です。
そんな大変な状況の中でも、とある地区では近年希にみない増産で、浜全体が潤っている地区もあるようです。
先月のレポートにも書いた内容なのですが、日高管内28浜は同漁協、同地区であっても浜ごとに管理され、「己の浜は己が守る」そのような風習があるためか、浜ごとの生産量に大きなバラツキがあります。
漁場整備も大切なことではありますが、根本的な漁場の範囲と環境が、恵まれた浜とそうでない浜があるようです。
そんな違いもあり、比較的増産する浜とそうでない浜は、干場(かんば=昆布を干す場所)を見ると一目瞭然です。
日高管内に限らず、量産地帯とされる浜の干場は、特に広く整備されています。
中でも日高管内のミツイシコンブ=通称!日高昆布は、品質と量にこだわりを持ち、道内でも今や珍しい『天日乾燥』を主体としているため尚更です。
日高管内でもトップクラスの量産地帯である地区は、現在、1戸当たり500坪ほどの干場を所有していますが、昔は漁家戸数も多く、一戸当たりの所有する干場は現在から比べるとかなり狭い状況での生産だったようです。


当時の干場は、浜砂の上にそのまま干す砂干し。その後、芦などを敷き詰めた干場に代わり、現在(30年も経ってない)では砕石を敷き詰めた干場へと移り変わってきました。
昔と今では、生産量に大きな差があるといわれてますが、昔の方が干場は整備されていなくても、狭いなりに生産量は多かったと漁業者は話します。
現在の干場は綺麗に整備され広大ではあるが、生産量が比例して多くなったとは言えないとも話されます。
全体の生産量が減ったのは、海の環境や後継者不足によるものが一番の理由になりますが、皆さんの知る乾燥昆布を自然の力で生産するには、広い干場に昆布が重ならないよう綺麗に干すことが必要であるということをご存じでしたか。


天候が良ければ連日出漁するため、生昆布の他、前日に干し上がった昆布をさらに天日に当てる作業もあります。
一般消費者の求める、綺麗で見た目の良い昆布を生産するためには、整備された広い干場が必要ということになります。
白く粉が吹いたり、色目が変色したり、見た目が悪くなるだけで等級も下がるし売りづらくなる。漁業者の収入にも影響が・・・。
反面、量より品質(高級ダシ昆布や)、品質より量(加工用昆布)、の生産を行ってる地域や養殖が盛んな地域では、乾燥機を主体としている事も多く、広い干場はそれほど必要ではないようです。
そのような地域では水揚げ数量が比較的一定に推移し、漁業者の収入も安定しているように感じられます。
そうであれば、日高管内も乾燥機の導入を奨めてみてはどうかと、関係団体の会議では取り上げられていますが、先ずは、日高管内全体の海域と昆布の繁茂状況を熟知していただきたい。
僕は単純に乾燥機を導入し、乾燥機での製品化を奨めたとしても、生産量や浜の収入が目に見えて向上するとは思えません。
乾燥機を主体としている地域の繁茂状況(漁場の範囲と種類)や採取方法(養殖事業)と比較すると、絶対的に日高管内の昆布資源は少ない。それは増産年であっても言えることだからです。
 
乾燥機が主流である、量産地帯の道東方面と比べてみましょう。
 
量産地帯の道東方面は、
天候が悪く乾燥機に頼らなければ採取日数が伸びない。
日高管内の日高昆布は、
天候の良い日を選び操業しても十分な採取ができる。
 
量産地帯の道東方面は、
減産年ではあっても、通常の採取場所には様々な種類の昆布が採りきれないほど残っている。
日高管内の日高昆布は、
増産年であっても、通常の採取場所には日高昆布が僅かに残ってる程度。
 
量産地帯の道東方面は、
採りきれない昆布は採っても売れない・採算合わない。結果、漁業者は採らない。
日高管内の日高昆布は、
「どのような品質の昆布でも」売れる・採算が合う。結果、漁業者は何でも採る。
 
この辺の違いを熟知すれば、単純に乾燥機導入が日高管内の増産と各漁家の収入増へとつながる解決策だとは思えません。
今回のレポートは、日高地域の昆布生産安定対策会議等での奨めに反する内容になりましたが、あくまでも『個人的な』一つの意見として捉えていただきたい。

 
画像は、えりも岬地区。
一望する干場の風景は、5漁家分(1枚目)と15漁家分(2枚目)の干場。今時期は閑散としてます。
海に面した斜面の干場は乾きが良い分、行き来する作業は大変です(3枚目)
 


以上
個人的な意見に対し抗議や反論があるなら
いつでも いくらでもお話は聞きますので遠慮なくご連絡を^^
 
とはいいながら もう一つだけ!しつこいですが^^;
 
十年ほど前に食肉の偽装事件で随分と世の中を騒がせ、その挙句、雪印食品のような上場会社が経営破綻へと追い込まれるような問題もありがら、偽装だ!誤表示だ!と世間を賑わってる今日この頃
こうゆうことが繰り返されるのは、利益確保が組織内、業界内で最優先になってることと、そのような不正が表に出てきづら環境が一番の問題ではないかと…
同じことが昆布業界でも起こってます…
流通も方法も生産も業界の強い方たちの利益確保が最優先! 
 
このままではTPPどころの騒ぎではありません
そのへんを十分ご理解し浜を動かしていただきたいと
あらパパは声を大にし 訴えたい!
 
 
12月13日(金)
OKレポートが日本昆布協会の「こんぶろぐ」に掲載されました
「昆布の干場」と題してます^^
 
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昆布のスペシャリストあらパパさんは、原点に戻り改めて昆布についてを学び直しています
昆布製品の6次産業化、製品のアイディアなど品質面でのこだわりや管理
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