なまらウマいぞ北海道-こんぶログ

昆布のうま味

2018/03/17
こんぶの魅力 0
 今日も昆布の先入観をなくすための実験を紹介します。

 タイトルにある『昆布のうま味』。

 昆布のうま味は昆布の種類によって〝風味〟や〝濃さ〟などが違ったりします。
 ダシ用に向いている昆布は、風味がよく濃厚なうま味がとれるので様々な料理に使われます。
 食べる用に向いている昆布のダシは、風味もうま味も劣るので水戻しした時に出るダシは捨てられることが多いようです。

 確かに、ダシの風味や味の濃さなどの違いは、利き昆布をしていると分かるのですが、どれだけの差があるかと言うと・・・・???
 好みの問題もあるだろうし、何より慣れ親しんだ味が結局は美味しいのです。

 料理によって全てがそうだとはいいませんが、昆布のうま味というものは、昆布のうま味を楽しむというよりも、メーンの食材のうま味を引き立てるための役割なのです。
 例えば味噌汁の美味しさは、発酵食品である味噌のうま味を、昆布や煮干しや鰹節などのうま味が引き立てる役目であり…。
 であれば、昆布の風味や濃さに大差がなければ、味噌汁は十分に美味しく食べられるのではないか。

 思い立ったら直ぐ実験

 実験に使った昆布は、リシリコンブ(左)とナガコンブ(右)。 
 あわせたうま味は煮干しのダシ。
 当然ですが昆布も煮干しも同分量です。
写真 2018-03-11 9 02 05
 
 600㏄の水にそれぞれ3gの昆布と3gの煮干し。
 そして、具の大根もそれぞれの鍋に100g。
写真 2018-03-10 17 40 38 
 味噌もしっかり量りそれぞれに50gを溶かしいれました。
写真 2018-03-10 17 40 59 

 あらママさんと二人きりですが試食会を開催。 
 見た目には全く分かりませんし、漂う香りも全く同じですが、あらパパさんはどちらの椀に何の昆布を使っているかが分かっているので先入観を払拭しきれず、いつも食べているリシリコンブの味噌汁の方が微妙に美味しいと感じてしまった。けれど、あらママさんの率直な感想としては、どちらも普通に美味しいし、美味しさに差は殆ど感じられないとのこと。

 個人の差はあるかもしれませんが、何れにしても味の差は微妙であり、人間の味覚なんてものは、正直なところアテにならないことが証明できる。

 味は舌で感じるのではなく、目と脳で強く感じることは間違いなさそうだ。
写真 2018-03-10 18 03 04
 
 ちなみに、この結果を紹介したからといって、毎日の味噌汁にナガコンブを推奨するということではありません。
 ナガコンブには元と葉の部分があるのですが、葉の部分を見極められる方であればお勧めします。元の部分は…佃煮や塩昆布であれば美味しくいただけます。

 したけどよ

 料亭の吸物とか洒落た居酒屋のダシ巻き卵とかではなくて、そこらへんの食堂の味噌汁だったり、一般家庭で毎日飲む味噌汁であれば、左の味噌汁が250円で右の味噌汁が180円だったら…あなたはどちらを選びますか。
 
 ちなみに、同分量の水と煮干しと味噌と大根に、同価格分の昆布を使って試食会も開催してみました。
写真 2018-03-10 15 45 03
 
 味噌汁としては昆布の余計な風味とか塩っ気とかが濃すぎて不味かったけれど、3倍の量を入れたナガコンブの味噌汁を飲んだ後、いつも食べているリシリコンブの味噌汁を飲むと…。

薄っ

 人間の味覚なんて大したことね~っす
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